たすかりたい

強風の吹き荒れる音で目が覚める。晴れてはいるけれど、洗濯物を干したら全て吹き飛ばされてしまいそうなくらいの強風だった。

 

昨日の夜、結婚式で飲みすぎたのか食べすぎたのか、はたまた幸せな空気感にやられたのか、久々に色々な人に「外行きの顔」のコミュニケーションをしていたからか、帰宅してから全体的に調子が悪かった。気持ち悪くて、お腹が痛い。今朝も、起き上がるのを諦めたくなるくらいぐったりしていたけれど、仕事の打ち合わせがあったので仕方なく起き上がってぼちぼち仕事を始める。

 

とはいえ、ほとんどなにも手につかないような状況で、頭もうまく働かず、作業依頼が来たものだけに対して対応していくような状態だった。

 

この前まで「THE鬱」みたいな状態だった夫が、今日も朝から起きて仕事できるようになって調子が戻ってきて良かった、ほっと安心したと思う気持ちもありつつ、なぜだかそんな夫に対して冷たくなる気持ちもあったりする。鬱の夫に対しては「とにかく回復に向けてどうにかしなくては」という気持ちが大きく、私の気持ちは置いてけぼりだったのかもしれないけれど、夫が元気になってくると今度は夫に対するぼんやりとした怒りとか冷たい気持ちが沸いてきて、自分の中で消化しきれず、うまく笑顔にもなれず、鬱屈とした気持ちが自分の中でぐるぐると渦を巻いて黒黒しい何かになって、頭から体の隅々まで侵食しているみたいな感じがする。

 

冷たい態度なんかとりたくない。家庭でくらい安らぎたい。だけど、気持ちは消化できなくて辛い。今度は私の方が鬱々としてきたなという感じ。

 

前に仕事でしんどくなったときに購入していた「完全自殺マニュアル」を本棚から取り出して机の上に置く。「読むとリアルな痛みを想像して自殺出来なくなる」で有名なこの本、私もその通りの効果を得られたので、なんとなく本当に精神的に追い詰められた際のお守りみたいな感じで所有し続けている。

背面想定の十字架のデザインが懐かしい。

 

ぼんやりと「たすかりたい」と思うけれど、もやに包まれてじたばたするだけ。